世界の屋台料理

世界の屋台料理のイメージ写真

多文化共生社会の実現に向けた取り組みとして行われるイベント『第3回静岡わいわいワールドフェア』では、静岡市に住む外国籍住民の方々が、自国の文化を紹介するために屋台を出店します。今回、(一財)静岡市国際交流協会が企画した「高校生対象広報ワークショップ」の参加者が、屋台の出店者を事前に取材してきました。

※取材日の調整上、取材できなかった屋台、取材が重複した屋台があります。

NAKAMA(ナカマ)

静岡で体験する、フィリピン

初対面の私に「こんにちは〜!はじめまして〜!」と笑顔で声をかけて下さった明るく気さくな山下メリンダさん、来日当初はインターネットが普及しておらず言語の習得に苦労したと仰っていました。そんな苦労を経験したが故に助け合いたい、またフィリピンの文化を広めたい、という思いで、静岡わいわいワールドフェアには長年出店しているそうです。
今回のフェアでは2種類の春巻き、春雨炒め、お粥、フィリピンのジュースなどを販売する予定だそうです。取材の際には、メリンダさんオススメのバナナの春巻きを用意してくれました。バナナと言っても日本のただ皮をむいて食べるバナナではなく、フィリピンの調理用バナナ「サバ」というバナナを使っているそうで、実際に食べてみると、私たちが普段食べているバナナよりも味がさっぱりしていて、油で揚げた春巻きに入っていても食べやすかったです。春巻きにはバナナに加えもう1つ、ある食べ物が入っています。ぜひ、足を運んで確認してみてください!
フィリピン料理「NAKAMA」のブースでは、温かい春巻きを食べられるだけでなく、メリンダさんの温かいお人柄を感じることができるでしょう。お楽しみに!

NAKAMA(ナカマ)

食文化から生まれるfriendship

11月28日に行われる静岡わいわいワールドフェアに出店する山下メリンダさんはフィリピンのコミュニティである「NAKAMA」のメンバーで、静岡わいわいワールドフェアにも「NAKAMA」の皆さんとフィリピン料理を出店します。まだ、店舗は構えていないものの、今後お店を出す予定です。メリンダさんは今回の出店について静岡でフィリピンの文化を紹介したい、日本の人と助け合いたいと話していました。さて、今回のフェアではバナナの春巻き、野菜の春巻き、春雨、お粥、蒸しパン、ココナッツジュース、マンゴージュース、シークワーサージュースを売る予定です。これらは全てフィリピンの材料から作られていて、バナナの春巻きにはサバという料理用のバナナが使われています。実際に取材をした際にバナナの春巻きいただきました。バナナの甘さと生地のパリパリ感がとても美味しかったです。メリンダさんはとても優しく、気さくな方で楽しく取材をすることができました。また、温かいフィリピンの料理を皆さんに食べて欲しいそうです。是非、フィリピン料理「NAKAMA」の皆さんのお店へ足を運んでみてください。

FIESTA GARCIA(フィエスタ・ガルシア)

成功者、フレディ

2004年に日本で仕事をするために、来日したペルー人のフレディ・ガルシアさん。自分は会社員に向いてないことを自己分析し、自分が好きなペルー料理がおいしいから日本でも知ってもらいたいと思って日本でペルー料理を始めました。お店を始めるとすぐに多くの人を笑顔にしたり、楽しませることができ、成功を収めました。そんなたくさんの人達を笑顔にさせるお店のこだわりは、自家製のチーズとビールの個人経営のバーです。フェアでは、彼の大好きなペルー料理のローストチキンとクラフトビールを販売する予定です。ペルー料理の美味しさをもっと日本人に知ってもらいたいそうです。

ペルーから来日し、個人事業を始めた彼なのですが、今後は、田舎で牧場をやってみたいという新たな挑戦を思い描いています。フレディさんとの会話も楽しみに立ち寄ってみてください。

Shokran(ショクラン)

感謝をつなぐ味

来日して4年目、明るい笑顔の花沢ウライヤさんが出店するshokran(ショクラン)。「shokran」はアラビア語で「ありがとう」を意味します。以前勤めていたモロッコ料理のお店を閉じる時に届いた「また食べたい」というお客さんたちの声に感謝の気持ちを込めてこの店名に決めたそうです。
小鉢がいくつも並ぶ和食とは対照に、「大皿単品」が特徴のモロッコ料理。伝統の「タジン鍋」というとんがり帽子をかぶったような形の鍋を使った、ハリラやチキン塩レモンといった料理が有名です。今回は、ひよこ豆とレンズ豆が入ったトマトベースと玉ねぎのスープ「ハリラ」と、結婚式などの特別な日に食べる「バスティラ」を振る舞って頂きました。寒くなってきたこの季節に具沢山の温かいハリラはぴったり。薄いパイ生地の中にアーモンドが入ったバスティラは、まぶしたシナモンの甘い香りも楽しめる絶品です。大人も子どもも美味しくいただけるshokranのモロッコ料理、是非足を運んでみて下さい。

アローイ・アロイ

本場の味 アローイアロイ

アローイアロイは、今から約20年前、2001年6月16日に開業されたお店で、店主のブンナムさんは家族のために出来ることは何か、またタイを広めたいという気持ちから身近な「食」に注目し、お店を始めたそうです。そんなお店の名前、アローイアロイの意味はタイ語で「とっても美味しい」という意味です。取材をさせていただいた際、今回の出店で出されるメニューの中からパッタイを頂きました。タイ料理の魅力と言える甘くて辛くて酸っぱいこのバランスの取れた味と、鼻に抜ける爽やかな香りが一度に楽しめるそんな一品で、お店の名のとおりとっても美味しいお料理でした。
お昼になるとお客で賑わい、客層は女性が80パーセントを超える女性人気のお店だそうです。お料理に使われる材料をはじめ、内装や小物に至るまで全てタイ産を使用するというこだわりのあるお店です。「本場の味を提供する」人気の秘訣はそこにあると思いました。
お店に漂う香辛料やハーブの香りは食欲をそそり、一歩お店に入ればまるでタイにいる気分になること間違いありません。こだわりにこだわり抜いたタイ料理を是非味わってみて下さい!

今回のワークショップ参加者

この『世界の屋台料理』ページを作るために、各店舗の取材や写真撮影を行ったのは、『第3回静岡わいわいワールドフェア』の開催に先駆けて10月に行われた「高校生対象広報ワークショップ」(全4回)に参加した5人の高校生たちでした。全くの未経験からスタートし、取材や写真撮影やテキスト作成のノウハウをプロから学び、実際にここまで形にしました。※撮影時のみ、マスクをはずしています。

高校生対象ワークショップの5人の参加者たち